所定労働時間がバラバラなパートの始業終業時刻の規定方法

こんにちは、三ツ星HRコンサルオフィスです。

先日、以下のTweetをしました。

 

パートスタッフの割合が高い企業は始業終業時刻をどう就業規則に規定するか迷うところだと思う。 実際問題、就業規則はもちろん、労働条件通知書にさえ実態にあってない記載をしているものを見ます。 こういった細かいところをフォローしとくと、トラブル防止にもつながる。

 

パートタイマー就業規則を作成する際に問題になってくる始業終業時刻の規定の仕方ですが、パターンによっては20、30種類にもなってしまうケースはないですか?

原則は、全パターンを規定すべきなのですが、それこそパートには柔軟な勤務形態をとっている企業は全パターンを網羅しきれないことあると思います。

実務的には、基本となる始業および終業の時刻を規定するとともに、具体的な始業および終業の時刻については個別の労働契約等で定める旨の委任規定を設けることで対応されてもよいと考えます。

もちろん、個別具体的な始業および終業時刻については、労働条件通知書などでパートさんに通知が必要です。

そこで当記事では、基本的なことではありますが就業規則にはそもそも何を規定しないといけないのか、従業員にはどのように労働条件を明示しないといけないのかについてまとめました。

稀に忘れてしまうこともありますので、人事労務担当者の方は、振り返りという意味合いでご一読ください。

就業規則に記載すべき事項

就業規則に記載すべき事項には、どんな場合であっても就業規則に必ず記載が必要な「絶対的必要記載事項」と、定めをする場合においては就業規則に必ず記載が必要な「相対的必要記載事項」があります。

このほか、その内容が法令mなたは労働協約に反しないものであれば会社が任意に記載できる「任意記載事項」があります。

「始業および終業の時刻、休憩時間、休日」については、「絶対的記載事項」となっていて、驟雨業規則に必ず記載しなければなりません。

【絶対的必要記載事項】
始業および終業の時刻、休憩時間、休日、休暇ならびに労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

賃金(臨時の賃金等を除く。以下②において同じ)の決定、計算および支払いの方法、賃金の締め切りおよび支払いの時期ならびに昇給に関する事項退職に関する事項(解雇の事由を含む)

労働条件の書面明示

また、労働基準法15条では、労働契約の締結に際して、会社は、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働時間を明示しなければならないとされています。

この場合において、賃金および労働時間に関する事項などの一定の事項については、書面の交付により明示する必要があります。

この書面で明示すべき労働条件には、「始業および終業の時刻、休憩時間、休日」が含まれています。

【書面の交付により明示すべき労働条件】
労働契約の期間に関する事項

期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項就業の場所および従事すべき業務に関する事項

始業および終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇ならびに労働者を2組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項

賃金(退職手当および臨時に支払われる賃金、賞与その他これらに準ずる賃金を除く。以下⑤において同じ)の決定、計算および支払いの方法、賃金の締め切りおよび支払いの時期に関する事項

退職に関する事項(解雇の事由を含む)

なお、1周間の所定労働時間が、同一の事業所に雇用される通常の労働者の1周間の所定労働時間に比べて短い労働者(以下、パートタイマー)については、労働基準法15条に定められている書面で明示すべき労働条件に加え、「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」について、文書の交付などにより、速やかにパートタイマーに明示しなければならないこととされています。

始業および終業時刻などがシフトなどにより個別に異なる場合の就業規則の規定方法

同一の事業所において、労働者の勤務態様、職種等によって始業および終業の時刻が異なる場合は、就業規則に勤務態様、職種等の別ごとに始業および終業の時刻を規定する必要があります。

しかし、パートタイマーのうち本人の希望等により勤務態様、職種等の別ごとに始業および終業の時刻を画一的に定めないこととする者については、就業規則には、基本となる始業および終業の時刻を定めるとともに、具体的には個別の労働契約などで定める旨の委任規定を設けることで差し支えないとされています。

なお、個別の労働契約等で具体的に定める場合には、書面により明確にすることが必要です。

また、休憩時間、休日についても同様です。

まとめ

あいまいな状態での労働条件ですと、当然、後々のトラブルの元になってしまう可能性があります。

就業規則にすべてを規定することが難しければ、個別の労働条件通知の際に、具体的な始業および終業時刻を明確に記載しておくことにご注意ください。